サムスミスのライブに行ったあと、友人と2人でワインバーへ。
高揚した気分で美味しいワインと生ハムをいただきながら、更に高揚するお話しが。
それは、結婚指輪を作って欲しいとのご依頼。
ハイセンスな彼女から、オーダーメイドのお話しを受け、とっても嬉しくて、それはそれはワインが進んでしまいました笑。
彼女はネイリスト。店長として、東京・表参道でお店を任されるキャリアウーマン。
そんな彼女の美しい指に私たちの指輪がおさまると思うともう嬉しくてたまらない。
納期はたっぷり4か月ほどあったのでじっくりプランニングできました。
- まずご要望。
こういうリングにしたい。
こういう雰囲気にしたい。
こういうテイストが好き。
こういうイメージがいい。
素材はこれがいい。
手持ちのこの石を入れたい。
予算はこれくらいで。
太さはこれくらいで。
刻印を入れてほしい。
大まかでいいんです。
ざっくりとした話を聞き、
後日、彼女とご主人になる方の思うところのイメージを送ってもらう。 - 次に、デザインをおこす。
弊社では現在3次元CADソフト
3Designを導入しています。
3Designはフランスの会社で作っているソフトで
年に1回フランスから開発チームが来て講師をしてくれます。
多くの海外スーパーブランドも使っていますが、
弊社では約8年前からこの3Dキャドソフトを導入し、数年前まで「CADでは作り出せない…」と言われていたカタチやニュアンスも、
どんどん追加される新機能によってほぼ解消されてきています。
こちらを駆使してつくったデザイン画をいくつかご提案し、LINEでのやりとり。
LINEでは、思ったことをラフに伝えてもらえ
データをEメール送付するより、書面でお送りするよりはるかにメリットがあると考え、主にLINEツールを一番活用しています。 - デザインパターンの修正や確認
細部のデザインもご要望承りますし、可能な限り対応いたします。
プラチナジュエリーの製作を20年ほど続けてきた職人である主人が
CADを操りますので、製作者目線を持ち合わせており指輪に無理がかからないデザインをご提案できます。
極端な話、デザインしか学んでいないデザイナーの作品を製作しようとしても、
思わぬ負荷がかかったり盲点があったりするのは少なくない話です。
弊社では、全てのオーダーメイドジュエリーに関するご注文に関しまして、
ベテランの職人が責任をもって対応しております。 - モデリングの試着ご送付
3Dプリンターの出番です。
デザインが決まったら、造形機で造形します。
樹脂のサンプルが出来上がりますので、試着していただき不備がないかテストしていただきます。
この時点までは、変更ができます。
太さの微調整やリングサイズなどの確認をしていただき、実際に素材での製作工程にうつります。 - 貴金属加工師による貴金属加工
こちらから本格的な製作となります。
製作途中の指輪をLINEで画像を送り艶消しやラインの修正など細かい部分のディティールを作っていきます。
ご要望の素材でご要望のジュエリーがかたちになっていきます。
代引き、またはお振込みいただき、納品となります。
彼女の場合、お仕事中はリングを外すということだったので
ネックレスに通しておくことも考えたデザインにしました。
外側はアンティーク調のつやなし加工を施していますが内側はつやつやのぴかぴかにし、コントラストを出しました。
ダイヤモンドは、お手持ちの石でした。
彼女のネイルサロンでは、ネイルストーンを本物の貴石で施術する技術があります。
ダイヤモンドは、新郎様からプレゼントされた大切なものでしたので、
結婚指輪にお入れし、より大切なものとなったことと思います。
ウェディング姿は本当に美しく、みていてうっとりしました。
ネイルが見えるようなグローブをしていたので
ネイルも綺麗、指輪も綺麗。幸せのおすそ分けいただきました。
また、パーティーではありがたいことに指輪を新郎新婦にお渡しするという
「リングガール」の役もいただき大変光栄でした。
指輪を作らさせてもらい、
リングガールをさせてもらい、
ブライズメイドをさせてもらい ←前回のブログこちらです。
前日は自分の結婚式かと思うほどの緊張であまり眠れませんでした。笑
お客様の一番大切なジュエリーに携われるというのは本当に幸せな仕事だと自負しております。
これまで、公に宣伝してこなかったにも関わらず
ご縁があり、ご用命をいただきまして、沢山のウェディングリングをつくってまいりました。
一つ一つに思い出があり、誠実に一つ一つ作ってまいりました。
その一つ一つの経験が、また技術者の血となり肉となり、これからの新たな作品へとつながります。
ここに、感謝の気持ちと、これからの出会いに胸を膨らませ、日々精進していきます。
未来の新郎新婦さま、過去の新郎新婦さまに、
HAPPY がずっと続きますように。
追伸:たまには過去の新郎新婦さま、メンテナンスしてくださいね。
ジュエリーメンテナンスのブログは主人のブログ、こちらから!